ネットビジネス詐欺に遭い8割を返金してもらうまで
ネットビジネスで「月100万必ず稼げる」を信じて約50万を支払った結果、数百円しか稼げないという詐欺にあいました。
解約を申し出ると3割以下しか返せないと言われましたが、最終的に8割が戻ってきましたので、参考になればと思いこの記事を書きます。
(本当は全額返金希望でしたが、解約を申し出た時点で8割返ってきていればそれで納得していたと思うので、残り2割は勉強代と思って頑張って返します)
- ネットビジネス詐欺会社に騙された流れ
- 騙された→スピード命でまずカードを止める!どう止める!?
- 消費者庁(188)、詐欺専門サイト、弁護士に相談した結果
- 消費者センターに相談してから8割返金までの流れ
- どのくらい時間がかかった?仕事は何日休んだ?
ネットビジネス詐欺会社に騙された流れ
なんのビジネスかは言えないのですが(今週中に該当記事を削除できるよう作業中です。消し忘れてる記事が残ってたらお知らせくださると幸いです)
最初は「主婦の隙間時間を使ったお小遣い稼ぎ」「本業の合間にできる副業」に興味を持ちました。
月100万や200万なんて信じてなかった
とあるツールの広告に興味を持ち、月200万とか書いていたのですが自分で調整できるらしいし(作業した分だけ稼げるという感じだった)月100や200も本当に稼げるとも思ってなかったし、でも月数千〜数万稼げたら…の気持ちで1万を使いました。
問い合わせの電話のはずが営業トークに!
「ツール」にお金を払ったつもりだったのに、届いたのはただの電子書籍。話が違うと連絡を取ろうとしたら電話することになり、そこからあれよあれよと言葉巧みに高額プランに登録させられました(この、言葉巧みに…って、本当にたくさんの人が経験しているようですね。私も本当に言葉巧みに誘導され、何度断っても大丈夫稼げるって言ってくるし、決済時は騙されてるんじゃという自分の声を押し込め、もうここまで言うなら信じたい、信じるしかないと自分を無理矢理納得させてしまいました…)。
解約金が想像以上!
結果は月0〜数百円の利益。契約時に、もし解約する場合は日割返金と聞いていたので解約を申し出たら、解約金がかかって返金は3割以下。
解約合意書が届いたのですが、納得がいかないし、これに判を押したらもうお終いだと思ったので説明と交渉を求めるメールを送りつつ(電話ではなくメールでやりとりしたいとの旨を添えて)、決済したカード会社と、情報商材紹介ブログの管理者さんと、弁護士事務所と、消費者庁に連絡を取りました。
騙された→スピード命でまずカードを止める!どう止める!?
まずやったことは、高額プラン決済に利用したカード会社への連絡です。
カードの裏にある電話番号にかけ、事情を説明しましょう。
私の場合カードのアプリを使用していたので、その問い合わせフォームから連絡→カード裏の番号を案内されました。
カードアプリの問い合わせフォームに送った内容
- カード決済したサービスを解約することになったが、その解約手続きが引き落とし日に間に合わないかもしれない(決済日、明細に記載されている商品名、金額を明記)
- 間に合わない場合は一度全額引き落とされてから返金となるか?
- 一度引き落とされる場合、引き落とし口座の残高が足りないが、信用に傷がつくか?ひとまずリボ払いを選択すべきか?(ちなみに私が使ってるカードは、あとからリボではない普通の分割に変更することは不可能でした)
- (3回に分けて決済していたため)リボ払いにする場合、全商品リボ払いになってしまうか?高額決済のものだけリボにできるか?
カード会社の対応は?
使用者が詐欺にあった際のカード会社の対応は各社かなり異なるようですが、私の場合「カードの裏面にある電話番号に連絡してくれ」と言われ、次の日の営業時間内に電話しました。
アプリから問い合わせたことを告げ、改めて相談したところ、以下の回答が得られました。
- 今回の分は1ヶ月請求を後ろ倒しにする。解約手続きの最中という理由なので、とくに信用が下がったりペナルティーが課せられることはない
- リボ払いは、規定の期日までであれば希望のものだけリボにできる。期日後、月末まではその月の引き落とし分の全額であればリボ払いにできる。
さて、ここでとりあえず1ヶ月の猶予ができました。
消費者庁(188)、詐欺専門サイト、弁護士に相談した結果
188に電話
消費者センターに相談をと思いましたが、平日昼間しか空いてないので、ひとまず消費者庁の国民消費者センター(188)に電話しました。
親身に話を聞いてくれましたが、この番号は最寄りの消費者センターを案内してくれるのと、「今振り込めって言われたんですが詐欺じゃないですか?振り込んで大丈夫ですか?」というような、緊急性のある詐欺相談のための窓口だそうで、無駄足に終わってしまいました。
しかし「こちらからあなたに質問するとどんどん新しい情報が出てきた。消費者センターにいったときは、その内容をすべて、最初から時系列で話してください」というアドバイスもいただきましたし、
188にかけると担当の人に冷たい態度を取られると聞いていたのに(ネットで見た情報だけど、地元の消費者センターの方にもなんか謝られた)でも私の対応をして下さった方は大変親身で丁寧でした。感謝しています。
詐欺専門サイトに相談
数多あるネットビジネスについて、詐欺かどうかを検証しているサイトは多々あります。
その中で、ここに相談してみたいと思えるところがあり、相談してみました。すると「詐欺なので返金が望める」という回答と、「弁護士を騙った返金詐欺が横行しているが、ここは詐欺ではないしネットビジネス詐欺の返金事案に強い」という司法事務所を教えていただきました。
弁護士に相談
教えてもらった弁護士事務所に問い合わせをしましたが、返事は返ってきませんでした。
ちなみに、いろいろ調べると
- ネットで詐欺 返金などで調べると結構高確率で「詐欺にあった人をターゲットに、弁護士を騙った詐欺」にあたる
- 詐欺師じゃなくても、ネットで見つかるのは東京などの都市が多い。自分の近場で探したほうがいい(消費者センターで紹介してもらうこともできるらしい)
- 委任もできるが、基本的に弁護士が依頼を受けるときは「面談」が必須なので、必ず事務所に出向く必要がある。そうした「面倒な作業」を行わずに手軽に頼める弁護士は一度疑ったほうがいい
と言うことがわかりました。
また、弁護士に頼むと全額返済してもらっても、弁護士費用として取り返したお金の半分くらいかかるらしいので、返事がなかったのはよしとしました。
消費者センターに相談
さて、なんとか仕事の休みをとり、消費者センターに行きました。
市役所の中に相談窓口があることが多いみたいです。普通に自分や家族のことでもお世話になってる役所なので、詐欺にあって大金を…なんてことは話したくなかったのですが、なりふり構ってられませんでした。
(でも、その後家族や職場にバレないようものすごく気を遣って協力してくれました)
最初相談員の人が休みだったらしく、別の人が話を聞いてくれました。
初めは私の説明下手やコミュ障もあいまってか「えっ?まだ引き落とされてないの?返金が希望なんだよね?」とか言われてビビリまくりでしたが、親身に対応してくれました。
その後相談員の人と会うことができ、これも親身に話を聞いてくれました。
「こういう広告をみて…ここにはこういう方法で稼げると書いてて…」という話で「実際にこれはこういうシステムだったんですか?」と聞かれ
「いえ、実際申し込んで届いたメールがこれなんですが、ここにこう書いてて…」
「えっ!全然違う!えっ?これが届いたんですか?広告と違い過ぎますね!全然一言もこんなこと書いてないのに!」
と言われたのが印象的でした。
正直、有料プランのサポートは親切だし、1円も稼げないわけじゃないから詐欺じゃないかも…という思い半分だったのですが、
そうだ、高額プランのサポートが親身でも、実際100万稼げてないなら嘘だし、稼げたのも万どころか数百円。決済金額がサポート代だとしたら、メールと週1の電話が6ヶ月で50万円なんて悪質だ、そもそも最初の時点で看板に偽りあり、明らかに嘘の内容なんだ、これは詐欺なんだと、ちょっと目が覚めました。
詐欺返金相談にいく際、持って行ったもの・持っていくべきだったものを紹介
- 詐欺ビジネスに申し込むきっかけとなったページを出力したもの
- 契約内容や日時がわかる契約書(書面、私の場合メールを出力したもの←本来は紙での契約がいるそうです)
- 詐欺会社のHPアドレスや所在地情報など、わかる範囲の情報
- その他詐欺ビジネスで届いている書類(私の場合解約合意書)やメモ
消費者センターに相談してから8割返金までの流れ
1)経緯書(資料)作り!
まず詐欺会社には「以降のやりとりは全て消費者センターの方とお願いします」とのメールを出しました。(消費者センターの方に消費者センターに相談した旨を相手にいうべきかを相談したところ、言ってくださいとのことでした)
そして、「詐欺会社」と、その詐欺会社へお金を払うのに使った「信販会社(クレジットカード会社)」に送る「経緯書」と「契約解除通知書」の書き方を教えてもらいました。
出勤前や通勤時間に書類作成→消費者センターにFAX→添削してもらって直す を繰り返しました。
経緯書とは?
その名の通り、これまでの経緯を書きます。私の場合はアプリにでてくる広告からLINE登録して〜みたいなところから、何月何日に何が起こり、どんなやりとりをし、なぜ契約したか、なぜ詐欺と思ったかなどを事細かく時系列で書きます。
最後に「以上のように〜〜〜のため、この契約の取り消しと全額返金を求めます。」という感じで締め、日付・住所・氏名を書き、証拠の書類と添付書類としていっしょにまとめます。
私はgoogleドキュメントというwordに似たgoogleのフリーソフトでまとめました。家ではPCで、電車ではスマホで編集できるのでかなり重宝しました。
契約解除通知書とは?
ハガキの通信面に「以下の契約を解除します」と行って商品名や購入日、金額を書いて、これも自分の住所と名前を書きます。宛名面も書いておきます。
経緯書と契約解除通知書の送り方
私の場合、経緯書はA4サイズで出力。契約解除通知書はハガキに書き、経緯書と一緒に簡易書留で送りました。
※ハガキはちょっと古い官製はがきでしたが、「相手に届けばいいものなので、封筒に入れるなら切手が足りなくてもいい」とのことで、そのまま封筒に入れました。
※手元にコピーを取っておき、それを消費者センターにも送りました。追跡番号もお知らせしました。
2)交渉は消費者センターの方にお任せ!
経緯書と契約解除通知が届いた頃を見計らい(配達記録を確認して)カード会社と詐欺会社に「こんな書類が届いたと思いますが…」と、全額返済してもらえるよう交渉を続けていただきました。
1ヶ月くらい連絡待ちだったかな?
ちなみに自分で交渉するのはやめましょう。交渉以外の余計なことをするのもやめましょう。
※自分で交渉できる可能性は低いです。「言葉巧みに契約させられた」時のように、また言葉巧みに泣き寝入りさせられる可能性大です。
※消費者センターの方に任せるので、弁護士も断っておきましょう(私の場合は音信不通だったのでそのままに)。やはり信頼できる弁護士の知り合いがいない限り二重詐欺にあう可能性はありますし、返金額から報酬も払わないといけません。
私の場合「交渉が煮詰まったら弁護士を紹介する」と言ってもらえました。
※メディアの取材依頼を受けた場合も、断るのが無難です。いくらプライバシーに配慮いただいても、もし万が一があり、それが返金額に響いたらきついですし、せっかく騙された自分のためにがんばってくださっている消費者センターの方にも悪いです(私も依頼を受けましたが、相談すると「本当に全く個人が特定できる可能性がないならいいけど…でも今いい感じで交渉が進んでるし、相手も人間なので、もし身バレして気が変わられたら今までの苦労が……」という温度でした)。
とにかくお願いすると決めたからには消費者センターの方を信じ、頼りましょう。いう通りにしましょう。
しかし疑問点がある場合はかならず質問し、要望は伝えましょう。
ちなみに、消費者センターの方ではなくカード会社が詐欺会社に交渉してくれる場合もあるようです。
なので交渉はまずカード会社からになるようです。「そういう事なら、相手方との交渉はこちらでしますよ」っていうところもあるそうで、その場合は消費者センターの方がカード会社に任せてくれます。
私が使用してたカード会社はそういうのはノータッチだそうで、「事情はわかった。引き落とし日を延長させるって形で協力するから、その間にそちらで交渉してくれ」って感じの内容が届きました。
(最初に自分で連絡したのを含め、最終的に3ヶ月のばしてもらえました)
3)交渉成立!ある程度の妥協も必要…
しばらくたって交渉内容の電話がかかって来ました。
「今各所の消費者センターから返金の交渉が殺到しているそうで、本当に資金がないんだと思います。無い袖は振れないらしく、なんとか半額にしてもらえないかと言って来てるんですが…」
とのこと。
こっちが無い袖は振れないっていくら言っても「100%稼げるから」と言って強引に契約させたんそっちやろ!!と思い「あくまで全額希望で」とお願いしました。消費者センターの方には苦労をかけますが……
と言いつつ、結局最終的には8割返金(正確には決済金のうち8割を取り消し)で合意しました。
返金要望が相次いで、会社に資金がないのは間違いなく、全額にこだわりすぎてゴネるより、解約金で2割取られてたと思えば勉強代と思えましたし、早く解決したかった…。それでもだいぶ痛い出費ですけど…
でも私が騙されたビジネスはニュースにも取り上げられたし、8割でと詐欺会社が言って来たのは、私がそのニュース前からすでに交渉を続けていたからとのこと。
ニュース後に返金希望が殺到し、会社を畳む事も考えていると聞きましたし、もし自己破産でもされたらそれこそ一円も返らない。それだけは避けたい。やはりスピードは大事だと思いました。
4)契約書(解約合意書)の内容を確認!お金が戻るまでが勝負!
「よかったーお金戻ってくる!」で安心していつまでたっても戻ってこない…という話や、「届いた契約書がこちらに不利な内容になってた」という話も聞きましたので、交渉が成立したら、それについての契約書の文面もあらかじめ確認させてもらい、その後すぐに送ってもらいましょう。
返金についても、一度引き落とされてからの返金なのか、決済を取り消すため引き落とし額自体が減るのかをしっかり確認してください。
私の場合、内容に間違いがないかの確認のほか、合意書を交わしてから1週間以内に決済を取り消す事を追記してもらいました。また、カード会社にも、「購入商品がキャンセルとなった場合、すぐに反映されるのか」を確認してもらいました。
そして契約書(解約合意書)が届いて、速攻で出しました。切手が貼られた封筒が同封されていましたが、これも経緯書の時と同じように、その切手に追い金して特定記録郵便で出しました。もちろん消費者センターにもそのコピーと追跡番号を送りました。
その後1週間後に消費者センターに電話すると
「ちゃんと決済を取り消したと連絡がありました。カード会社にも聞いたところ、取り消されているのを確認できたそうです。本当に良かったです。もう大丈夫だとは思いますが、念のためそちらでも実際の請求を確認して、もしなにかあれば連絡してください。」と言われました。
請求書が届くのは1ヶ月以上先になるので、アプリで確認したところ(引き落とし日を伸ばした関係で詳細は見れませんでしたが)利用枠がちょうど取り消された金額分戻っているのが確認できました。
これで解決です!!!
消費者センターの方には、弁護士のように成果報酬が入るわけでもないのに、大変なご苦労をおかけしました。解決できたことを我が事のように喜んでくれ、本当に感謝です。
あとはまだ残り分の引き落としが待っていますので、なんとかします…
どのくらい時間がかかった?仕事は何日休んだ?
結局、消費者センターに相談に行ってから、まる3ヶ月ほどかかりました。
その間、会社を休んだのは1回、一番最初に窓口に相談しに行ったのみです。
「仕事を休むのは難しい&会社にもバレたくない」「家族にもバレたくない」という思いを尊重いただき、仕事前もしくは休憩中に数分間の電話とFAXのみでやりとりしました。
(ちなみに、役場は一般のメールアドレスとのメールのやり取りはできないそうです…)
今回は詐欺にあってから解決に到るまでの経緯をまとめましたが、実際に経緯書や解約通知書をどういう書き方をしたのかも記事にできればと思います。
稼ぐ情報も発信できればと思います。